総理と州首相(99-9)
カナダの州首相は、事実上準独立国の首脳として、よその国の州知事や県知事とは異なる強大な政治力と権力をもっています。「カナダには11人の首相がいる」と言われるゆえんです。首相会議では、対等の立場で議論をつくします。総理大臣の訓話を承る全国知事会議とはいささか趣きが違います。東京青山のカナダ大使館はオタワの連邦政府の代表部。カナダ大使館に筋を通しておけば大丈夫と思うのは自然ですが、州によってはオタワと利害が対立しているところもありますから、州の代表部にも表敬、根回しをしておく方がベター。「オタワは外に向かっては旦那面をしているが、中にはいればなかなかどうして内儀さんが強くて」というのがカナダの特徴です。ニューブランズイック州は大西洋岸の小さな州ですが、歴史の豊かな所。そこの州首相は童顔のバーナード・ロード氏、33才。昨年野党の党首となり、3ヶ月前の選挙で勝って州首相に。カナダの州首相の中でも特に若いので、日本でも会った人達も驚いたそうです。しかしジョー・クラーク進歩保守党党首が首相になったのは39才。翌日40才になったものの、少数与党の政権であったため長くは続きませんでした。若くて未知数の政治家に思いきって舵取りをまかせるカナダの政治の仕組みはユニークです。(Sep. 99)

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