インタビュー(05-10-27)
イノさんへ
カナダでもオウンビジネスをスタートしたいと思っている人が300万いると聞いて、その多いことに驚きました。 これはロイヤルバンクの調査の結果ですが、カナダの人口が3000万ですから、年寄りも子供も含めて、10人に一人がいつかは独立したいと夢見ていることになります。 カナダ人がそれほど独立心の強い国民だとは思いませんでした。
勿論成功する率は少なく、カナダ統計局によれば、25%のマイオウンビジネスが1年経たないうちに姿を消し、3分の1は3年以内に淘汰されるそうです。 そして10年後も生き残っているのは20%とのこと。 こういう傾向は、カナダに限らず、世界中のビジネスでも共通して見られることでしょう。
バンクーバーに、JIM PATTISON GROUPというコングロマリットがありますが、その総帥のパタソン氏は、BCのみならず、北米でもトップクラスのビジネスリーダーとみなされています。 小柄で、声もハスキーなテノール。 クリスチャンとしても有名ですが、気さくな人のようです。 哲郎もラジオの仕事でインタビューさせてもらったことがあるそうですが、嘴の黄色い青二才に対しても礼儀正しく丁寧。 だが気にいらない質問には「ネックスト クェスチョン」と話題の転換を促す BLUNT さもあって、冷徹なビジネリーダーの片鱗を覗かせていたそうです。
自動車のディーラーから放送局まで様々なビジネスを経営しているのですが、最初の出だしは、映画館でポップコーンを売ったこと。 アルバイトで中古車市場に立ち、セールスマン達が昼食に出かけている間に、代わって車を売ったのがサクセスストーリーの始まりと言われています。
業種の異なる多数の企業を統率していくのは、やはり天才的な手腕でしょうが、そのグループには多彩な人材が城を守っていることでしょう。 失脚したBC州首相のクラーク氏も、パタソン氏に拾われて、看板製作の会社を任されています。
そのパタソン氏が人を雇うためのインタビューをする際には、机をはさんで向かい合うことはせず、横に坐って、インフォーマルな雰囲気の中で、「どこで生まれたの? 育ったのは? 家族は? 兄弟姉妹は? 学校までどのくらいの距離だった? 何を勉強したの?」と、身近な話題から入っていって、十代の頃の願望や生き方も探り出し、人柄とやる気を見極めることにしているそうです。 もっとも、パタソン氏との面接に漕ぎつけた人なら、履歴書や資格も他の人がチェック済みで、能力には問題無いでしょうから、会社にとってプラスとなる協調性やチームスピリットを持っているかどうか、秀吉の様な洞察力を持つパタソン氏の面接のポイントになるのでしょう。
BBCでも、半年に一回、平職員とその直接の上司のさらに上にいる、二段階高いポストのボス、つまりボスのボスと、一対一で自由に話し合うのが慣わしになっていましたが、直接の上司が本人について書いたレポートを先ず読んで聞かせるのです。 パタソン氏の手法を聞いて、その辺のことを思い出しました。
シゲより
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