BBCの新会長(00-1)
BBCがラジオ放送を開始したのは1922年。 78年前のことです。 そしてワールドサービスの国際放送、アラビア語の放送が始まったのは1938年。 1953年にはエリザベス女王の戴冠式があり、それを機にテレビジョン時代が始まりました。 しかし1955年には英国におけるBBCの独占も終りをつげ、民間放送ITVとの競争が始まりました。 そして2000年を迎えた今、BBCは次第に減少する視聴者と、コストの増大で、苦戦を強いられています。 メインのテレビジョンチャンネル、BBC1は過去10年間に、シェアが39%から28.3%に下がってきました。 またサッカーやクリケットなど人気のスポーツ番組も、コストが高くなるにつれ、民放にその放送権を奪われています。 しかもBBCの収入源である、視聴者からの視聴料(license fee、 1世帯あたり101ポンド、\17,300)の徴収についても抵抗があります。 ラジオ、テレビジョンからインターネットやデジタル・テレビジョンまで戦略をひろげようとするのはわかるが、それをなぜ視聴者が負担しなければならないのかという批判です。BBCは、英国内で5つのラジオ放送網、2系統のテレビジョン放送網をもち、ほかに43ヵ国語による国際放送ワールドサービス、また世界中に1億5000万の視聴者をもつBBCワールドテレビジョン、そしてインターネットのウェブサイトをもっています。 収入の21億5000万ポンドは視聴料で、あとは外務省がワールドサービスに1億6200万ポンドを交付、そして番組の輸出などの営業収入が7900万ポンドというところが財源です。BBCを批判する人たちは、BBCはドラマやドキュメンタリーなど他の局ではできないエリート番組の制作に徹すべきだと主張。 しかしそれではBBCがますます孤立し、高年者の視聴者だけになってしまうのではないかとBBCでは懸念しています。1月29日には新らしい会長(Director General)として民放出身のGreg Dyke氏が就任しますが、今までの体制派的エリート会長と違い、庶民的な肌触りで、新風を吹き込むのではないかと期待されています。 現会長のSir John Birtは、経営コンサルタントのファンで、経費の節減を浸透させ、長い会議とリポートが得意でした。 しかし23000人の職員の間では官僚的なメンタリティがはびこるようになり、風通しが悪くなったともいわれています。 ざっくばらんなダイク新会長のもとでは、会議もリポートも少なくなり、そのページ数も薄くなるものと思われます。 リポートをA4判1ページにまとめられないようでは、新会長には読んでもらえないだろうと、ダイク氏を知る人たちは言います。しかしダイク氏に反対する声がないわけではありません。ルーパト・マードック氏所有のザ・タイムズは、ダイク氏が労働党に5万ポンド献金したことを理由に反対しています。 保守党のヘイグ党首も、労働党寄りのダイク氏は中立であるべきBBCの首脳として失格だと攻撃しています。ダイク新会長としては、海外の巨大化するメディアの動きに目をくばりながら、荒海に突入した巨艦BBCの舵をとり、新しいチャンネルの資金を確保し、視聴者の減少を食い止めなければなりません。 民放首脳は「BBCの "あれもやりたい、これもやりたい" というのは欲張り症候群。 フォーカスをしぼるべきだ」とけんせいしています。 (Source: WSJ)

0 Comments:
Post a Comment
<< Home