友への私信: 医療の費用(06-06-28)
「友への私信: 医療の費用」
Eメールの字を大きくしていただいて、断然読みやすくなりました。 有難うございました。 秘書のYさんにもお礼を申し上げます。
腰痛には鍼が効くようです。 家内の場合も、最初の第一回の治療で、ほとんど痛みがとれました。 しかし2時間もすわっていると、少し痛みが出てくるので、今度はフィジオセラピーに行くべく、来月のアポイントメントをとりました。 フィジオセラピーは痛みを覚える荒療治の話をよく聞きますが、今度はマッサージ方式なので、痛くないと聞かされ、期待しているようです。
カナダの医療は、原則として、税金でまかなっていますから、新しく開発された治療や薬品ででもない限り、患者が個人で負担するということはありません。しかしブリティッシュコロンビア州では、その外にエキストラの医療保険料を払います。 我々の場合は、二人で月に約100ドルを払っていますが、他の州では、大抵エキストラはないようです。 ですから、BCに移住したいと考えた人の中には、エキストラがあるのならと、BCへの移住を見合わせ、他の州に落ち着く人もいます。
私共は、幸いにも、CBCに勤めていたお蔭で、薬代も、鍼の治療費も、民間保険会社が払ってくれますが、月々の掛け金は100ドルぐらいです、 私の場合老人病の薬代が大きく、鍼の治療費、その他食物アレルギーの療法なども、その80%から100%を支払ってくれるので、掛け金よりも多い額を払ってもらっています。 しかしこの特典もいつまで続くかわかりません。
ジェネラルモータースのCEOのインタビューを最近聞いたのですが、GMにとっての焦眉の経営課題とは、トヨタに追い抜かれようとしている危機感もさることながら、従業員や退職者の医療費の会社負担を如何にして減らすかということが最も緊急な責務となっていることが、会長の語り口からヒシヒシと伝わってきました。 この会社負担の医療費が経営を圧迫しており、かつては世界一だった会社の退職者や現役社員の将来も、斜陽の翳に脅かされています。 経営者にとっては、ハイブリッド車の開発やマーケットシェアの死守よりも焦眉の問題が医療費だとは私も知りませんでした。
カナダでは国民は医療がタダという建前にはなっているものの、GMの悩みは実はカナダの連邦政府ならびに州政府にもあるるわけです。 カナダにいる限り病気になっても経済的な心配だけはしなくてもよいという過去の概念は神話になりつつあります。
こちらの人が東京を訪れると、街は健康な若い人であふれているという印象を受けるようです。 街では老人や身障者は見かけなかったと言います。 東京の交差点は、歩いて渡るのではなくて、押されて渡ってしまうのだと言う感想を聞いて、長寿天国の日本で老人や身障者の姿はどこにいったのだろうと思いました。 押されて渡る交差点でも、老人や身障者は安全なのでしょうか。 カナダの田舎から東京に行けば、別な惑星を訪れたような強烈な印象を覚えるのかもしれません。
本郷か小石川の岡埜栄泉の始めた日本料理の店。 テレビでは数分紹介されただけでしたが、折り目正しい若主人が包丁を振るい、和服姿の端正な若奥さんが創作料理を説明しながら侍るのは、平成離れのした明治人にもお気に召すかもしれません。
(06-06-28)

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