Monday, June 13, 2005

アイスクリーム(99-12)

こちらの人が情緒的にもろいのは赤ん坊とアイスクリーム。 通信販売のカタログには、「マイアイスクリーム」と書かれた植木鉢のようなお椀をかかえる笑顔の中年男性の写真。 物置小屋をそのまま利用したようなアイスクリーム店で、「スモール」を注文すると、小さなコーンに、これでもかこれでもかとスクープを積み重ねてくれます。 それを受け取った英国人が、「これにくらべると、イギリスのアイスクリームは "慈悲の施し" だ」と嘆息していました。 モントリオールの南にあるバーモント州のバーリントン。 リッチな味のアイスクリームで人気のある「ベン・アンド・ジェリーズ」の町です。 アイスクリーム業界での順位は、売上げ38億4千万ドル、シェアは4.2%で、業界5位ですが、消費者からの絶大な信用があり、好感度の高い超優良企業として、全米すべての企業の中で、第5位と、驚異的評価を得ています。 。ベン・アンド・ジェリーズは、21年前、Ben CohenさんとJerry Greenfieldさんという、二人のヒッピーが、資金 12,000ドルで始めた会社。 アイスクリームの製法は通信教育で学び、バーリントンのガソリンスタンドを改造したガレージで売り始めたのが1978年。 社会的アクティビストの二人は、会社の株主総会も、平和運動のミュジックフェスティバルの時期と場所にあわせて開いてきました。 ミルクも、ホルモン処理された乳牛のものは使わない。 税込み利益の7.5%は、慈善事業に寄付。 トップ経営者の給料も、入社6ヶ月の新米従業員の給料の7倍を超えないという給与体系。 紅葉とスキーで有名な牧歌的なバーモント州の知事も、よそへ行くと「あぁ、ベン・アンド・ジェリーズの州ですね」と声をかけられると言っています。しかしこうした人気にもかかわらず、株価はパッとしません。 そこで、ネッスルやユニリバーなど多国籍企業数社が、食指を動かしはじめ、買収に乗り出してきました。 こうした動きの中で、地元の消費者たちが、「バーモントのイメージ企業を守れ」と、反対運動をおこしています。 ディーン・バーモント州知事も、「バーモントの看板企業が多国籍企業に吸い取られることのないように」と、市民の運動を支持しています。 (Dec. 99)

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