中国の人的輸出(99-9)
カナダ西海岸に時折現れる不審な貨物船。その貨物の正体は中国福建州の人達です。この夏は既に4隻が拿捕され、600人が不法入国として取り調べられています。中には130人の男女と子供を沖合いで放り出し、全員海岸まで泳いで到達するというケースもありました。台湾の西側に位置する福建省は、昔から海外に進出する人達が多いことで有名。そうした華僑が送金を続けるおかげで故郷は潤いますが、多くの福建州人にとって、北米、日本、豪州、新蘭土へ渡るのは夢。従って密航を試みる人達が絶えません。偽造の旅券を4万USドルで手に入れ、リスクを承知で密航船に乗り込みます。カナダ行きの密航船の船賃は1人1万ドル。一旦カナダに潜入できれば、次はニューヨークが目的地。そこで苦労をいとわず働いて5年で借金を返すことができれば、試みは成功。不法入国を手助けし、その金を絞り取るのは、在北米の中国系地下組織とみられています。もし捕まって中国へ送還されれば? 千ドルから2千ドル相当の罰金と2年の刑と言われていますが、真偽は不明。カナダ政府は、その対策に頭を悩ませていますが、恐らく監視の目をくぐって潜入にした福建州人の数は、逮捕された人達の数倍にのぼるだろうとみられています。国内の世論は賛否両論。もちろん白人の中には「追い返せ」という声もある一方、「難民の扱いは公平に。人種差別をするな」というのも白人の意見。しかし中国系やアジア系カナダ人の中からも「追い返せ」という声が出ています。(99/9)

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