メキシコの殺人の謎(06-03-01)
イノさんへ
最近のカナダの話題というと、どうしても猟奇的な事件になりますが、メキシコでのカナダ人殺人事件は、日本でも既に報道されていることと思います。
エキゾチックな名前のカナダ人のカップルが、メキシコのカンクーンで行われる娘の結婚式に出るため、家族連れで出かけたのですが、滞在中のホテルで何者かにノドを裂かれて殺され、死体が浴室と寝室で発見されました。 それだけでも大きな事件ですが、その犯人の捜査をめぐって、メキシコ警察の動きがおかしいとあって、ますますセンセーショナルな様相が拡がっています。
しかも舞台の設定が世界的にもトップクラスとされる、ファイブスターのリゾートで、殺された夫婦もアッパーミドルの金持ち。 それも娘の結婚式の当日というのですから、アガサ・クリスティの小説よりも奇なりです。 そして耳から耳にかけてノドを掻き切って殺されていたとあっては、筋書きを聞くだけでも身震いがします。
メキシコの警察は、事件の容疑者を、同じホテルの向かい側の部屋に泊まっていた二人の若いカナダ人女性とみて、二人は既にカナダに逃亡したと発表しました。 驚いたのは犯人に仕立てられた二人。 彼女達も、別な結婚式に出るため、たまたま同じホテルに投宿。 事件の当日、殺人事件の仔細は知らないまま、チャーター便でオンタリオのサンダーベイに帰国したのですが、自分達が犯人に擬せられていると知り驚愕しました。
この二人は、医者の卵と臨床心理学者で、かねてからコミュニティや教会のボランティアとして活躍する、非の打ち所のない人達とされています。 それに二人とも30過ぎたばかりの、幼児をかかえた、ブロンドの美人とあっては、いよいよ奇怪なストーリーが劇的に展開されてきます。
メキシコの警察では、リゾートの人気を落とすまいと、捜査の進展については多くを語ろうとしませんが、それも不可解な態度と、クェスチョンマークがふくらんでいます。 それどころか、今でも犯人はカナダ人説を捨てきれず、二人の女性の国外引渡しを求めるつもりらしいというのですから、謎は深まるばかりです。
カンクーンといえば、カナダ人にもホリデーの憧れの地。 メキシコの警察はあくまで土地の観光産業への悪影響を恐れて、事件を伏せておこうとするのだろうとみられています。 しかし内密にしようとすればするほど、メキシコの治安には一層疑いの目が向けられるだけでしょう。
カナダの連邦警察も協力したいと申し出ているのですが、メキシコ側の反応がどうもはっきりしません。 カナダの外務省も警察も手を拱いているわけではありませんが、隔靴掻痒の有様。 そのうち証拠が消え去らなければいいのですが。
シゲより

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