Sunday, September 14, 2008

カナダでも選挙が進行中 (2008/09/12)

「カナダでも選挙が進行中」

「日本とアメリカの選挙が注目されているが、カナダでも総選挙があと一ヶ月したら行われる。 本当をいうと、カナダの今度の選挙は法律違反なんだが」

「ハーパー保守党首相は、前のクレチアン自由党首相が反対党の弱い時期を狙って抜き打ち選挙を行ったから、そういう勝手なことを防ぐために、わざわざ法律を制定し、『次の選挙は2009年10月』とあらかじめ決めておいた。 それまでは与野党とも勢力が拮抗していたから、それでもよかった。 保守党政権はもともと発足当時から『拾った財布で豪遊』みたいな感じがあったが、2年半の間特に小数派与党として人気があったわけでもない。 だから野党が手を組めば、何時でも保守党政権を倒すことが出来たのだが、野党としても、国民が選挙を望んでいないことを知っている。 だから重要な法案の採決に際しても、野党は敢えて欠席という消極的な手段に出て、法案通過を阻止しなかった。 ところが最近になって保守党の支持率が急に高くなってきた。  するとハーパーは自分でこしらえた法律のことは忘れたのか、『議会の議事運営がうまく機能しないから』という理由で、予定より一年早く解散に踏み切った」

「公約違反は今までのハーパーとしては珍しいことではない。 それに対して野党もメディアも強く反対しなかったのは、今更あげつらってもという思いかな。 時機に応じて豹変するハーパーはやはり君子の一人ということかな」

「その最近の世論調査が正しいとすると、今度は保守党が過半数をとって、久しぶりに安定政権が生まれることになる」

「だから、国民も選挙に比較的無関心で湧かないのかな。 多くの人の関心は、同じ時期に行われるアメリカの大統領選挙に向けられている」

「カナダの政党の党首が揃い踏みするテレビ討論会も、日程はアメリカの副大統領候補の討論とかち合う。 カナダ人もペイリン旋風にあおられて、チャンネルをカナダの番組からアメリカの放送に切り替えそうだ」

「ハーパーも少数与党政権ながら、2年半も陣頭指揮で采配をふるってきたが、党内での統制力も健在で、閣僚達に対する緘口令も手綱をゆるめていない。 財界からの献金も豊かで、軍資金もふんだんに寄せられている。 自由党はそれに比べると資力も十分とはいえない」

「それにしては、ハーパーの個人的な人気が起こらないね。 人柄が冷たいという印象があるからかな」

「しかし自由党のディオン党首の人気も今ひとつ。 人格識見ともに申し分ないのだが、ケベック訛りの英語で損をしている。 国民に訴える迫力が足りない」

「選挙の争点は、経済、環境、アフガニスタン派兵と問題が並んでいるが、選挙戦も後一ヶ月。 今の見通しでは保守党に軍配があがりそうだが、秋の空は変わりやすいからなあ。  選挙民の心もそうかもしれない」

(2008/09/12)